株で儲かったからって専業になろうと思わない方がいい

2019年2月28日株投資

「株で儲かったからって専業になろうと思わない方がいい」ってこの記事の結論なんですが、地合いが良いと簡単に稼げてしまう株取引は、投資金100万円くらいでも月に数十万円や数百万円をサクッと稼げてしまうことがあります。

株取引をしたことがある人なら誰でも経験あると思いますが、初心者でも数分くらいで数千円や数万円の利益を出すこともできてしまい、労働収入よりもパソコン画面をポチポチするだけで簡単に稼げてしまうので、「すげぇ!俺、株投資向いているかも!専業になっちゃおうかな」なんて勘違いしちゃう人が多いのも事実ですし、実際に十数年以上前の私もそうでした。(苦笑)

だからといって「このまま仕事やめて専業投資家になろう!」という考えは時期尚早ですし、いつかは大損して退場することになるでしょう。その理由は、自分の投資技術が上手いわけではなく、地合いで運良く儲けただけということに尽きます。

経済が良くなると株を始める人が多くなる

経済が悲観的で日経平均株価が下落続きのときには、「株投資を始めてみよう」と思う人は少ないんですが、経済が上向きになり日経平均株価が上昇してくると「株で儲かってる」という人が周囲に出始めて、その流れで「なら俺も株やってみようかな」と株をやり始める人が多いですよね。(最近は、実体経済が伴わない株価の上昇がありますが)

直近では、金融緩和政策含めアベノミクスが始まった2012年より後に株を始めた人が多いのが現状で、この期間に株を始めた人は平均的に儲けている人が多いと捉えることができます。

周りにも2012年以降に株を始めたという人が多いのではないでしょうか。

地合いが良ければ株取引で利益を出しやすい

株式市場全体の相場で上昇傾向が強い(地合いが良い)のであれば、当然ですが株取引で利益を出しやすくなります。

つまり、「日経平均株価が上昇しているのであれば、日経225銘柄をテキトーに買っても利益を出せる」ということになります。

ここでもし、地合いが良いのに株取引で利益を出せなかったという人は、株のトレードスタイルが自分に合っていないか、新興株を取引しているか、そもそも株取引が向いていないかです。

人の心理では、上昇しているときに買いたくなり、下落しているときには売りたくなくなるので、天井掴み安値で損切りという人もいるとは思いますが、基本的には地合いの良い中で儲けるのは簡単です。

地合いが良い期間は、株初心者でもあまり考えずテキトーに買っておけば株で儲けることができるので、100万円くらいの投資金が数年で数千万円になって「このままの調子なら専業になれるかも!」っていう勘違いを引き起こしやすいんです。

実際に、今までの仕事を辞めて専業になったという人は私の知る限りでも数名はいます。

そういえば、仮想通貨取引でも「寝ているだけで朝起きたらお金が増えている」ってテレビで話題になった人もいましたね。苦笑 仮想通貨のビットコインも長期で見れば上昇しているので、テキトーに買っていても誰でも儲けがでていることになります。「いや、俺はきちんと仮想通貨の分析をして売買を繰り返して稼いでいる」という人は、結果儲けたから後付の理由をしているに過ぎないと思います。

そうやって勘違いして専業になった人は、いずれ何かのきっかけで大きな損失を出してしまい、新たな仕事を見つける道を探すことになるでしょうし、Twitterを見てみると実際に何人か退場者がいることに気づきます。

私も株を始めて数年経った頃に、当時は専業ではありませんでしたが、勘違いして最終的に大きな損失を出してしまった経験があります。当時は兼業だったからよかったですが、専業でしかも新たな仕事を見つけられなかったら人生詰んでいたでしょう。

投資が上手い人は地合いが悪くても儲ける

私に株を教えてくれた友人は、2007年~2009年にかけて日経平均株価が17,000円台から8,000円台に落ち続けたときでも、独自の分析方法を考え出し毎日EXCELにデータをつけては、低位株や新興株で買いのみで儲けを出し続けていました。

その後、民主党政権で日経平均株価が8,000円を割りそうで皆が悲観的になっていた時も、将来株価が戻ることを分析結果から冷静に導き出し、当時から新興株や低位株で儲けたお金でコツコツ東証一部銘柄を買い集め今では数十億円の資産があります。

その友人は、掟の厳しい田舎に住んでおり長男であることから家を出ていくことができず近所の目もあるので、資産数十億円ありながらも今でも仕事を続けています。

友人の彼の生活が良いかどうかはさておき、投資の上手い人というのは地合いの悪いときでも儲けることができます。

株式市場全体の相場観を掴み、どの銘柄に投資すればよいのかを冷静的に判断し、見誤ったときは淡々と損切りをする。感情に流されない投資を続けているのです。

地合いが悪い時期が続いても儲け続けられるなら

2012年から執筆時点の2019年2月まで日経平均株価は上昇基調ですが、今後一時的に下落しても、下落が続いても毎月トータルで利益が出せ続けれるなら、専業を考えても良いとは思います。

私の場合は、そういうセンスはありません。専業になれるほど毎月安定して株取引で利益を出し続けるようなことはできませんでしたし、そこまで株取引に時間を割いて熱意を注げません。(現在は、プライベートバンキングで平均7%程で長期運用しています。)

2012年以降に株を始めて「数百万円から株取引を始めて数千万円になったから仕事辞めて専業になる」、「数千万円で専業になった」、「嫌な仕事続けるより早めに株取引の専業になった方が良い」っていう人と今まで何回かお会いしたことがありますが、その後の彼らは資産を減らし音沙汰なしになりました。。。そういった人を見てきたので、この記事を書いた次第です。

私もそうでしたが、順調な時というのは調子に乗ってしまい周りが見えなくなるものですね…