海外在住者は日本株取引などの資産運用はできない理由と海外在住者の資産運用方法

2019年2月13日

海外在住者といっても「駐在員、自営業、現地採用、経営者」など様々ですが、どの職種やビザの種類であっても関係なく、日本の住民票を抜いて出国し1年以上海外に居住しているのであれば、日本の証券会社は使えません。日本非居住者は全員対象でNISAやiDeCo含め日本の証券会社を使うことができません。

ただし、海外赴任や海外留学の場合は、帰国まで口座を維持できる証券会社もあります。SBI証券・野村證券・SMBC日興証券は、取引はできませんが帰国まで有価証券を預けておく目的として、非居住者でも口座維持は可能です。

結論を先に言うと、海外在住者になった時点で各社の規定により日本の証券会社や銀行は使用不可です。

たまに、海外に居住しながら内緒で日本の証券会社を通して株取引している人もいますが、日本で納税しているならグレー、納税していないなら所得税法違反、虚偽申告などの罰則に問われる可能性があります。

海外居住者は日本の証券会社を使えないため、海外居住者が日本株や米国株などの取引をしたい際は、まずは居住国の証券会社で日本株などの商品取扱いがあるか確認します。もし、海外の個別株式の取扱いがなければ、海外在住でも取引可能な証券会社で取引が可能です。

下記、海外居住者が日本の証券会社を使えない理由や海外居住者の資産運用方法について纏めています。

非居住者の定義

まずは、非居住者に該当する人はどういう定義なのかについてです。各証券会社のホームページで確認できます。

  • 外国にある事務所(本邦法人の海外支店等及び現地法人並びに国際機関を含む)に勤務する目的で出国し外国に滞在する者。
  • 2年以上外国に滞在する目的で出国し外国に滞在する者。
  • 本邦出国後外国に2年以上滞在するに至った者。
  • 1年以上にわたり日本以外に居住する者。
  • 期間の定めのない海外転勤、海外留学。
  • 上記に掲げる者で、事務連絡、休暇等のため一時帰国し、その滞在期間が6ヶ月未満の者。(但し、上記に関わらず、本邦の在外 公館に勤務する目的で出国し、外国に滞在する方は、「居住者」として扱われます)

出典: SBI証券 – 海外転勤等の理由により出国(非居住)される方への対応について

例えば、SBI証券では、非居住者を上記の通りとしていますが、どの証券会社でも同じような定義を定めています。上記何れかに該当すれば非居住者とされます。

ちなみに、所得税法の非居住者の定義は、証券会社の定める非居住者の定義と異なります。

海外に住んでいても日本の税金を払わなくてはならないのか?については、下記の定義となります。

我が国の所得税法では、「居住者」とは、国内に「住所」を有し、又は、現在まで引き続き1年以上「居所」を有する個人をいい、「居住者」以外の個人を「非居住者」と規定しています。

滞在日数のみによって判断するものでないことから、外国に1年の半分(183日)以上滞在している場合であっても、わが国の居住者となる場合があります。

1年の間に居住地を数か国にわたって転々と移動する、いわゆる「永遠の旅人(Perpetual Traveler, Permanent Traveler)」の場合であっても、その人の生活の本拠がわが国にあれば、わが国の居住者となります。

出典: 国税庁

現在は生活の本拠(主な資産の場所)で判断しているようです。

したがって、所得税法では、海外で1年のうち183日以上生活していても、賃貸含む住宅や車、住民票などが日本にある場合は、日本居住者として判断される時があります。

日本の証券会社を通して得た利益に関しては、もちろん日本で納税しなければなりません。居住国によっては、全世界所得対象課税となり二重課税されることもあります。

日本の証券会社の口座開設・口座維持条件

日本の証券会社は、日本在住者を対象にサービスを提供しているので、「日本居住者であること」「郵便物が届く日本の住所があること」「マイナンバーの提出」「日本国内からの取引」と最低限4つの条件があります。

  1. 日本居住者であること
  2. 郵便物が届く日本の住所があること
  3. マイナンバーを提出できること
  4. 日本国内から取引すること

以上の4つの条件すべてに当てはまらない場合は、日本の証券会社を使って取引することはできません。

たまに日本非居住者に該当するにも関わらず、住所が実家で住民票を日本におきっぱなしにして年金や住民税、所得税等を納めつつ海外で生活している人がいますが、このような人はグレーです。

きちんと各種税金を納めて郵便物も届く住所があり住民票も日本にあるのなら、海外で生活してても日本の証券会社で取引できると思われますが、「4.日本国内から取引すること」の条件に当てはまらないため、頻繁に海外からアクセスがあったら怪しまれるでしょう。

海外から日本の証券会社で取引することができない理由

日本国外で金融商品取引業務を行う許可(免許)などを海外の監督官庁等から得ておらず、居住国の法令諸規則に則った対応を行うことはできません。

出典: SBI証券

日本の証券会社は日本の金融庁による金融商品取引業の免許を取得して営業していますが、海外で営業するための免許を持っていないため、海外からのインターネット取引も含めた取引には対応していないということです。

つまり、海外から日本の証券会社を通して取引できないのは、非居住者は日本国内で金融商品を取引できないという法令諸規則が金融商品取引法にあるからなのです。

金融商品取引業者の顧客で海外居住者が取引していたことが金融庁に分かってしまうと、取引業者側も金融商品取引法違反になる可能性があるわけです。

これらの理由から、どの証券会社へ問い合わせてもらえば分かりますが、「海外へ居住しても取引を継続してできますか?」と聞くとサポートの方から「口座を解約してください」と言われてしまいます。

実際に私がそうでした。私は日本にいる頃に主に楽天証券・SBI証券・GMOクリック証券等の口座を持っていましたが、全ての証券会社のサポートから解約を勧められました。

一部の証券会社では、駐在員や留学に該当する人のために「口座解約はしないけど、帰国まで有価証券等を預けられる」というサービスを提供しているところもありますが、有価証券等を預けられるだけで売買はできないので長期投資の人以外はあまり意味がないものです。

国内非居住者の場合、弊社でお取引を行うことはできません。

そのため、国外に転出される場合、弊社でお預りしているご資産を売却、出金、他社へ移管等により残高を0にしていただき、総合取引口座の解約のお手続きをお願いいたします。

出典: 楽天証券 – 海外へ転勤することになりました。何か手続きは必要ですか?

銀行でも海外居住する場合は基本的に口座解約になる?

尚、話が少しズレますが証券会社だけではなく銀行口座も海外居住する場合は基本的に口座解約を勧められます。
しかし、下記の銀行では一部のサービスを限定して非居住者向けの銀行口座サービスを提供しています。

リンクをクリックすると、各銀行公式サイトの海外転勤・海外留学向けのサービス提供詳細ページを確認できます。

非居住者向け銀行口座サービスは、既に対象銀行の口座を持っていてこれから海外へ居住する人向けのサービスなので、海外居住してしまっている人は新規で口座開設できない点は注意が必要です。

とは言っても、銀行に限ってはマイナンバー提出必須期限を2019年1月1日から再延長したので、海外居住者でも日本にいた頃の銀行口座を何も手続きをせずに密かにまだ使っている人は多いと思います。

今はまだ制約や罰則等はありませんが、今後マイナンバーを銀行に提出しないことで取引不可になるリスクはあります。

もし、まだ海外へ引っ越してない人は、海外へ居住する前に非居住者向け銀行口座を開設しておいた方が後々便利でしょう。

海外在住者が密かに日本の証券会社や銀行を使っていた際に罰則はあるの?

海外居住前にSBI証券で海外居住の件について問い合わせた時に罰則についても聞いたことがありますが、「口座凍結」という回答をもらっています。つまり、口座へログインできず解約まで口座が保留にさせられる状態です。

これはSBI証券に限らず、どの日本の証券会社でも同じ回答かと思います。

自分で「実は今海外に居住してるんです」と取引中の証券会社や銀行へ自己申告するようなリスキーな人はいないと思いますが、海外居住が証券会社にバレれば口座凍結になります。(銀行は未確認)

口座凍結されても流石に口座に入っているお金が出金できない(吸い取られる)なんていう悪質海外FX業者みたいなことはないでしょうが、解約まで出金不可で取引中の株などがあった際は大損する等のリスクはあるでしょう。

海外からの日本の証券会社を通した取引はバレる?

「じゃぁ、日本から出国する前に証券会社で口座開設して、証券会社に内緒で海外から取引しても大丈夫なんじゃないの?」

と抜け道を考えついた人もいると思いますが、証券会社によってはアクセスIPで居住地を判断するところもあるので、バレるときはバレます。

そして更に「IP判断ならVPN使えばバレないじゃん?」と悪知恵を思いつくのですが、VPNだとアクセス速度が落ちるので、売買高の高い銘柄の板情報は遅延でズレて表示されてしまいデイトレは不向きですし、もし万が一バレたときは口座凍結となり決済することさえできなくなるリスクがあります。

VPNサービスを利用する場合は、固定IPかVPNサービスを提供する専用IPの範囲があるので、証券会社側が把握しているとIPでバレます。

私も過去にVPN通して海外から株取引をやってみたことがありますが、小心者の私はリスクの方が怖くて結局一時帰国したときに証券会社口座を解約してしまいました。

DMMグループとGMOグループは、VPN提供会社の対象IPを把握しているのでVPNサービスを利用してもNGです。

証券会社ではないですが、DMMやGMOのサービスを登録しようとしたときにVPNを利用していてもアクセス制限され登録できないことがありました。

もし海外からどうしても日本の証券会社を通して売買したいというならば、口座凍結と帰国して各種証明書類を準備するまで決済や出金不可になるかもというリスクを覚悟して挑んだ方が良いでしょう。

まぁでも、そのリスク覚悟で海外から取引している人も結構多いとは思いますが。。。

実際に証券会社へ問い合わせた話と経験談として私がいえることは、「バレないときはバレないし、バレるときはバレる。バレたら口座凍結と取引中の株などが決済できずに大損するかもしれないし、解約まで出金もできなくなる」という曖昧なことしか言えません。

日本以外の証券会社にしなければならない

海外居住者が日本の証券会社で売買取引できないということは分かりました。

そのため、海外で居住しながら資産運用するためには、日本の証券会社を通さない別の方法を考える必要があります。

海外居住者の資産運用方法

考えられる海外居住者の株などの資産運用方法は、主に以下の5通り。

  1. 現地の証券会社で個人口座開設
  2. 海外在住でも可能な証券会社で口座開設
  3. 銀行口座の外貨預金
  4. 不動産投資
  5. プライベートバンクで資産運用

資産運用という幅広いカテゴリならば細かく例を挙げればキリがないですが、主に上記5つの方法が確度が高い案かと思います。

厳密に言うと日本の証券会社は、法人口座にすれば代表が海外にいても日本の証券会社で株取引は可能ですが、結局本人確認でマイナンバーなど提出しなければならないので除外としました。

1. 現地の証券会社で個人口座開設

日本の証券会社で取引ができないとなると、まず考えるのは現地の証券会社はどうか?ということ。

居住国にもよりますが、外国人が現地の証券会社で口座を作ることができる国もあります。

私は住んだことがないので分からないのですが、シンガポールや香港などではNYSE等に上場している日本株を現地証券会社から取引することができるようです。この場合、信用取引はできませんし、東証一部など銘柄数は限られてくるので新興株の取引はできません。

また、現地の口座を作るにあたり英語は必須になるでしょう。通訳を通して口座開設できる小さな証券会社もありますが、大切な資産を預けてある個人情報になるので基本的には通訳を通した口座開設はできません。

たまに現地証券会社に日本語担当者がいるところもあるので、そういう日本語対応の証券会社でしたら口座を作ることも取引もスムーズになります。

私の住むベトナムでは、外国人も証券会社の口座を作ることができますが、取引できるのはベトナム株のみで信用取引や先物などは不可です。

「この際ベトナム株をやってみようかな?」と思い調べてみたのですが、全体的な売買高が少なく買ったはいいけど希望の価格で売れないということになりかねない感じですし、外国人株主比率の上限があるなどの制限があるので検討中のままです。それに、私の資産運用ポートフォリオでベトナムドンの通貨比率が多くてもリスクが高くなってしまいますしね。

関連記事 私がベトナム株をやらない理由

また、取引画面も簡素なもので、日本の証券会社のように銘柄名をクリックして企業の詳細情報やPERやPBR、配当利回りもすぐ確認できませんし、決算書などもベトナム語で調べるのも面倒で私には合わずで止めました。(私が知らないだけで、実は見やすい取引画面の証券会社もあるのかもしれませんが)

私の場合ベトナム株は検討中ですが、人によってはベトナム株が向いている方もいるので、ベトナムに居住しており興味のある人はベトナム株にチャレンジしてみるのも良いかもしれません。

その他の国に居住している人でも、現地証券会社を通して居住国の株式市場への投資というのは、海外居住者の資産運用の一つとして考えられる手段です。他にも海外ファンドなどの金融商品の取扱いがあれば尚良いでしょう。

2. 海外在住でも取引可能な証券会社で口座開設

現地の証券会社で口座開設が難しいのなら、海外在住でも口座開設・取引が可能な海外の証券会社を検討という案です。

有名なところでは下記の2社が該当します。(2020年12月フィリップ証券を追記と修正)
(*海外の証券会社をネットで調べた結果、下記2社が該当したという意味で、私は下記2社の証券会社は使用したことはありませんので実際の使用感などは分かりません。ご利用は自己責任でお願いします)

まず、フィリップ証券は、海外在住者でも日本株や米国株などを取引できる一番良い案です。Phillip Capital Groupは1975年にシンガポールで創業している運営実績もあるので信頼度も高いです。

フィリップ証券は、世界15カ国の地域(マレーシア、タイ、香港、中国、日本、インド、英国、豪州、アメリカ等)に拠点があり、シンガポールを本社にしています。世界100万人以上の顧客がおり、シンガポール、日本、香港やアメリカなどの主要な市場は勿論のこと、タイ、インドネシアやマレーシアなど東南アジア諸国など、計19のマーケットでの売買が可能です。

海外に居住する日本人専用の日本語デスクもあるので、困った時でもサポートへ日本語で連絡できることがメリットです。普通株の他、ETF、債券、FX/先物、MMF、投資信託、CFDと多くの投資商品に対応しているのも魅力です。(余談ですが、確か与謝翼氏がプライベートバンキングのBOSを通じてフィリップ証券で取引していたと記憶しています)

ただし、手数料が若干高めで、日本株の場合は0.5%(最低手数料3,000円)の手数料が発生します。米国株は、0.3%(最低手数料20ドル)です。口座維持手数料は、四半期ごとに16.05 SGD、外国株保管手数料で1銘柄につき2.14 SGDが発生します。そのため、頻繁に取引するようなデイトレ向きとは言えないでしょう。

 

対して「Interactive Brokers」については、日本語ホームページがありますが、日本語ホームページからは日本居住者対象で、口座開設申請用紙をダウンロードして必要事項を記入し口座開設する流れです。英語ホームページからは、米国以外の居住地からもオンラインで口座開設が可能です。

ただし、初回入金額は1万ドル(約100万円以上)となっており、口座維持手数料も毎月10ドル、更に取引手数料がかかるので初心者には中々ハードルが高いです。尚、10万ドル(約1,000万円)を預ければ、口座維持手数料が無料になるのですが、こちらも金額的に初心者には難しいでしょう。

どちらかというと、Interactive Brokersよりもフィリップ証券の方が日本人にとって使いやすそうというイメージです。ただし、どちらにしても海外の証券会社へ入出金するには海外電信送金(海外送金)となりますので、1回の海外送金手数料で30~70ドルかかるというのも検討材料の一つとして考慮する必要があるでしょう。

海外在住でも取引可能な日本国内FXブローカー

証券会社ではないですが、海外在住でも取引可能なFXブローカー(FX業者)も調べてみました。

なんと海外居住者でも日本国内のFX業者で口座開設と取引が可能なところが2社ありました。金融商品取引法で海外居住者は取引不可のはずなんですが、金融ライセンスを持つ海外支社の顧客として扱っているのか、この辺の仕組みは謎です。。。

  • ヒロセ通商(FX取引のみ)
  • セントラル短資(FX取引のみ)

ヒロセ通商の場合は、口座開設時にマイナンバーの提出が必要になるので、マイナンバーを持ってない人は口座開設できません。

対してセントラル短資は、マイナンバーは必要ありませんが、現地の日本大使館・領事館が発行する在留証明書が必要です。

上記2社とも日本国内の銀行口座があることが条件です。(なので実質海外居住者は利用できないに等しいでしょう)

日本のFX業者はDD(ディーリングデスク)方式で、いわゆる顧客の損失がFX業者の儲けになるいわゆるノミ(相対取引)なので、スリッページや約定拒否、成行注文が滑るということが多発すると言われていますので注意は必要です。

また、レバレッジ取引なので追証の発生はザラにありますし、週末の大きな窓開けなどでロスカット(自動損切り)が執行されず借金になるということもあるので、あまりオススメはしません。

海外のFXブローカー

対して、海外FXブローカーは、基本はNDD(ノーディーリングデスク)注文方式で、顧客の注文は基本LP(リクイディティプロバイダー(インターバンク市場))へ流れます。追証なしでマイナス残高をリセットするサービスも提供しているので、多少怪しさはあるもののFXをするのであれば海外の方が意外とリスクは少ない印象です。

  • XM(FX、指数、商品、貴金属CFD対応)
  • Tradeview(FX、指数、商品、貴金属、仮想通貨CFD対応)
  • iFOREX(FX、指数、商品、貴金属、ETF、個別株式、仮想通貨CFD対応)

私は、メインの資産運用とは別に投機目的で上記海外FXブローカーを(仕方なく)利用しています。ベトナム在住だと利用できる証券会社は、ベトナム株のみを取引できる現地証券会社だけですし、シンガポールのプライベートバンクは手数料高めで頻繁な裁量取引には向かないためです。
その点、海外FXブローカーは、比較的自由に入出金が可能で、取引したいときにすぐに取引できるので便利ではあります。

上記3社を実際に利用してみた感想としては、一番使いやすいのは XM(XMTRADING)でした。丁寧なサポート含め完全日本語対応ですし、会員ページも見やすく入出金も楽です。ただし、スプレッドは広めなので短期売買には向かないことと、実はB-book業者では?と噂されている点が気になります。

Tradeviewは、正真正銘のA-book業者(ノミではない)と言われ、独自のシステムでサクサク約定しますが、口座開設や入出金画面が見づらくとても使いづらいです。あとサポートが超不親切で不愉快な対応をされたことがあるので、取引以外は期待しない方が良い業者です。

iFOREXは、1996年から運営を開始し既に20年以上の実績があり、海外FXブローカーとしての信頼度は高めです。ただし、DD(ディーリングデスク)注文方式ですし、世界共通の取引ツールMT4を利用できず独自のプラットフォームからの注文となる点は注意です。

前述したフィリップ証券に比べたら信頼度は月とすっぽん程比べ物にならないと思いますが、iFOREXにおいては「FX以外にも、日本株・米国株などの世界個別株、株価指数、ETF、仮想通貨と800銘柄以上の取扱い」があり、クレジットカード入金対応で手数料が安く、デイトレなど頻繁な取引も気軽に簡単にできる点は魅力でしょう。あと、個別株(CFD)は20倍のレバレッジで取引ができるので少ない資金で取引ができます。

 

どのような取引業者を使い海外から日本株や米国株などの個別株、ETF、CFDなどのデリバティブ取引をするかは人それぞれですが、私の場合は怪しさを割り切って簡単に口座が作れ入出金も楽なXMTradingでMT4の分析ツールを使い、取引はスプレッドが狭いTradeview、または、個別株、株価指数、ETF取引ができるiFOREXでたまに取引している感じです。(投機取引なので資産全体の比率では、0.1%未満でしか取引していません)

尚、各海外FXブローカーの使い方は、下記のサイトを参考にしました。

居住国以外の海外から得た所得税は?

居住国の税制により異なります。基本的には居住者ならば居住国へ税金を支払うことになります。

ベトナムでは、居住者は全世界所得が課税対象になり、所得額に応じて5~35%が課税されます。

3. 銀行口座の外貨預金

証券会社で資産運用以外を考えた場合、銀行口座の外貨預金という案もあります。

既にご存知の通り日本円の定期預金では、高くても0.3%程にしかならないので、金利の高い外貨で定期預金ということも考えられます。

日本の銀行口座でも非居住者向けサービスで外貨預金を提供しています。

外貨預金は、金利の高い国の通貨で預金することで利息を得られるとともに、預金した外貨レートが高くなった場合は値上がりも見込める金融商品とされていますが、ハッキリ言って全くオススメできません。

円から外貨への定期預金にすることで利回りも増え年2%〜5%程が見込めますが、手数料が高く為替レートの値動きによっては大きな損失になるというリスクも大きいのがデメリットです。

高金利通貨というのは国としての信用がないわけで、年々通貨価値が下落していきますので、1年外貨預金なんかしたら最後、1年後に円に戻した際は大損しているでしょう。

私も数十年前に日本の銀行で外貨預金をやってみたことがありますが、全くといっていいほどお金は増えません(苦笑。 新生銀行の外貨預金シミュレーションページがあるので、そこで試してみるとどれくらい儲からないかがイメージつくと思います。

その後ベトナムに居住して試してみたのが、ベトナム現地の銀行にベトナムドンの通貨をそのまま定期預金にする方法です。

ベトナムドンは、定期預金にすることで年6%程の金利を得られます。しかも銀行の利子所得は非課税です。もし、1,000万円分預ければ年間60万円を得ることができる魅力的な資産運用方法です。

ただし、ベトナムは外貨規制が厳しいので、一度でもベトナムドンで定期預金にしてしまうともう外貨には戻せません。また、ベトナムドン自体の通貨安や金利低下も懸念されるので、長くベトナムへ居住する予定のない人や通貨安を回避するリスクヘッジをできない人はお勧めしません。

金利7%のベトナムで銀行口座を作れる条件と注意事項

4. 不動産投資

資産運用の代名詞とされる不動産投資。日本の不動産は、海外居住者でも購入することができます。

日本国内でも優良物件は多くありますが、不動産会社によって物件価格は若干異なりますし、需要と供給のバランスや立地、地震や火災などの災害保険、委託管理会社への手数料など細かく考慮しなければ、予想していたより利回りが低くなるなんてことになりかねません。それに時間の経過とともに資産価値は落ちてきます。

また、海外在住者は銀行借入ができず現金一括購入となるので、こちらもまた初心者にはハードルが高い資産運用の手段です。

数千万単位で資産を持っている海外在住者であれば、わざわざ日本国内の不動産を購入せずとも海外には魅力的な不動産物件が多くあります。

私の住むベトナムでは、外国人は土地を購入することはできませんが、コンドミニアムやコンドテル(ホテルコンドミニアム)を購入することができます。
経済成長している国ですからコンドミニアムは年々値上がりしているのでキャピタルゲインを狙えますし、賃貸に出せば賃貸収入も期待できます。

また、ホテル宿泊客からの宿泊料配当を受け取れるコンドテルの中には実質利回り10%を10年間保証という投資物件もあるので、10年で投資金を回収し11年後から売却して売却益を狙うか引き続き貸してインカムゲインを狙うことができます。

しかし、利回り10%保証というのはそうでもしないと物件が売れないからとも捉えられるわけで、その地の不動産事情をある程度理解していないとリスクは高くなります。もし、海外不動産を検討するのであれば、自分の居住するエリア、又は、不動産事情をある程度理解している地域にしたほうが良いと思います。

関連記事 ベトナムの不動産の選び方

5. プライベートバンクで資産運用

億円を超える資産を持っているのであれば、プライベートバンク(プライベート・バンキング)で資産運用という案もあります。銀行にもよりますが、100万ドル(1億円)からでもアカウントを作れるところもあります。

ただし、一般的には500万ドル以上~が条件となっているので、資産運用のハードルは高くなります。

ハードルは高いですが、資産運用のプロであるプライベートバンカー(日本人在籍の銀行もある)が顧客の運用方針に沿って投資商品を案内してくれるので、面倒なことをせずにリスクを軽減し資産を増やしたい場合はお勧めです。(もちろん、裁量で取引しても良いです)

扱っている金融商品は、各社多少異なるものの、「株式、投資信託(ファンド)、債券、REIT、保険、先物、為替」などが一通り揃っています。マルチカレンシー口座対応の銀行もあるので、外貨との取引が多い海外在住者にとっても便利です。

海外在住者の資産運用方法で一番自由度が高いのが、このプライベートバンクを使った資産運用方法でしょう。私もプライベートバンクを使って複数ファンドでポートフォリオを組み、分配金再投資の資産運用をしています。

ちなみに分配金再投資型の方が税金面で面倒がないです。

関連記事 ベトナムから数百万ドルを海外送金した話とベトナムから海外送金する方法

海外在住者の資産運用方法のまとめ

海外在住者が日本国内の金融サービスを利用するには?

  • 海外在住者は日本の証券会社で取引できない(→ 諦める)
  • 海外赴任・海外留学なら帰国まで口座を維持できる証券会社がある
  • 国内FXブローカーなら2社のみ取引できる
  • 銀行は非居住者向けサービスで口座維持可能
  • 銀行口座、マイナンバーどちらも無いなら日本で資産運用は無理(→ 諦める)

証券会社に限っては、海外在住者は口座維持はできても取引ができない点は諦めるしかありません。他の資産運用方法にするしか術はありません。

FXブローカーなら「ヒロセ通商」「セントラル短資」が、条件付きで口座開設・取引が可能です。

銀行は、非居住者向けサービスを利用します。

ただし、既に海外に居住している人が新たに非居住者向けサービスを提供する銀行口座を作れるわけではないので、非居住者向けサービス口座を持ってないまま海外に出てしまった人は諦めるしかありません。

日本へ一時帰国したときに住民票を日本へ戻し、マイナンバー取得後に銀行口座を作って、再度住民票を外すという方法もありますが、マイナンバーは申請から交付まで1ヶ月~2ヶ月程かかりますし、その間の各種税金は日本で支払う必要が出てしまう可能性があるので、海外在住者が安易に住民票を日本へ戻すことは注意した方が良いでしょう。

海外在住者にお勧めの資産運用方法は?

  • 現地の証券会社で取引 ← 一番オススメ
  • 海外の証券会社で取引 ← フィリップ証券が候補
  • 海外のFXブローカーで個別株CFD取引 ← 最終手段
  • [海外永住者] → 現地銀行口座の定期預金(条件あり)
  • [50万ドル以上資産がある人] → 不動産投資、株式、ファンド投資
  • [100万ドル以上資産がある人] → プライベートバンク(自由度が高い)

海外在住者の資産運用方法は、日本居住者よりも投資対象がかなり限定されてきてしまいます。
基本的には、現地の証券会社で口座を作り、現地株への投資や外国株取引が可能なら外国株投資やファンド投資が一般的です。ただし、国によっては政治や為替が安定しない国もあるので、お住まいの国によって現地証券会社で資産運用が良いかどうかは各国状況が異なります。

居住国の情勢に左右されないという見方では、海外の証券会社が選択技になりますが、株口座については私も海外の証券会社を使ったことがないので、実際どんな感じかはお伝えできません。ただし、フィリップ証券については、手数料が若干高めというデメリットはありますが、信用度や取扱い商品の種類、日本語サポートデスクがある点などでは良さそうではあります。

また、海外のFXブローカーの中には、日本株・米国株含めた個別株CFD取引ができるところもあるので、現物株にこだわりがないのであれば低コストでレバレッジ取引ができる個別株CFD取引を検討しても良いでしょう。

相関性がない(可能であれば逆相関)銘柄同士でポートフォリオを組めば、ある程度リスクは回避できます。順相関の価格差を狙った鞘取りもリスクは低くなります。(取引業者によっては鞘取りを禁止しているところもあります)

どの資産運用方法でも大切なことは、リスクが高くならないように適切なポートフォリオを組むことです。

私もプライベートバンクでバンカーからの助言も含め、相関性がない(なるべく逆相関)のファンドでポートフォリオを組んで資産運用しています。大きなリターンは期待できませんが、だいたい年7%ほどで運用できています。

 

 

以上、海外在住者の資産運用を焦点にお話しましたが、「資産運用」という枠ではなく「副業による収入増」という話であれば、また別の内容となります。

時間があるときにでも海外在住者でも可能な副業や資産運用の種類についても記事にしる予定です。(とは言っても暇じゃないのでいつになるか分かりませんが、、汗)

最後に、どんな資産運用方法でも「元本が保証されたリターンはほぼあり得ない」ということは肝に銘じ、変な投資話に騙されたりしないように気をつけましょう。海外となると特に怪しい投資話は多いですからね(汗

関連記事 資産運用7種類の解説とメリット・デメリット比較